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長野市フリースクールのメリットと選び方

こんにちは。長野日大ラボフリースクールの担当です。

「長野市 フリースクール メリット」と検索されているということは、お子様の学校生活や学びの場で、何か悩みや不安を抱えていらっしゃるのかもしれませんね。

「フリースクールって実際どんなメリットがあるんだろう?」「デメリットや注意点はないのかな?」「長野市だと、費用や利用料に関する補助金、助成事業はあるの?」「そもそもフリースクールに通ったら、学校の出席扱いはどうなるんだろう?」「公的な相談窓口や教育支援センターみたいな場所と、どう違うの?」「信州型認証制度っていうのも聞くけど、それって何?」など、たくさんの疑問があると思います。

私自身もこの分野に関わっていて、保護者の方からそうしたご相談をよくお受けします。この記事では、そうした長野市でのフリースクール選びに関する様々な疑問について、基本的な情報から具体的な制度まで、幅広く解説していきますね。

  • フリースクールの一般的なメリットと注意点
  • 長野市独自の補助金や出席扱いのルール
  • 長野市内のフリースクール以外の公的支援
  • 後悔しないためのフリースクールの選び方
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長野市フリースクールのメリットと知るべき制度

フリースクールを選ぶメリットは多いですが、同時に知っておくべき長野市の制度やルールもあります。まずは基本的なメリット・デメリットから見ていきましょう。

フリースクールの一般的なメリットとデメリット

フリースクールが従来の学校と大きく違うのは、その柔軟性かなと思います。お子様にとって、心理的な負担が少ない環境であることが一番の価値かもしれません。

フリースクールの主なメリット

  • 個々のペースを尊重: 一斉授業のプレッシャーがなく、お子様の興味や学習進度に合わせて学べます。
  • 安心できる「居場所」: まずは気力を回復することを最優先に、自己肯定感を育む場として機能します。
  • 専門的なサポート: 施設によっては、発達特性や心理的なケアに詳しいスタッフがいる場合があります。
  • 多様なゴール設定: 学校復帰を目指すだけでなく、進学や社会的な自立など、様々な目標設定が可能です。

一方で、公的な学校ではないからこその注意点もあります。これを知らないまま選んでしまうと、「こんなはずじゃなかった」ということにもなりかねません。

知っておくべきデメリット(注意点)

  • 経済的負担(費用): 公教育ではないため、入会金や月謝などの利用料が必ず発生します。
  • 学習の質や進度: 学習指導要領に縛られないため、学習内容は施設によります。高校受験などを考える場合、学習サポートが十分か確認が必要です。
  • 社会性を育む機会: 大規模集団での規律や協調性を学ぶ機会は、学校より少なくなる可能性があります。
  • 卒業資格: フリースクール自体は「学校」ではないため、通うだけでは小・中学校の卒業資格や高校卒業資格は得られません。(※多くの場合、在籍校の卒業、または通信制高校との連携で高卒資格取得を目指します)

メリットとデメリットは表裏一体ですね。お子様が今何を一番必要としているのか(学習なのか、心の休息なのか)で、重視すべきポイントが変わってくるかなと思います。

気になる費用と長野市の補助金制度

やはり一番気になるのは「費用」ですよね。デメリットでも触れましたが、フリースクールは民間運営が基本なので、どうしても費用がかかります。

この経済的負担を軽くするために、長野市には独自の「フリースクール等民間施設利用料助成事業」という制度があります。

長野市のフリースクール補助金(概要)

  • 補助金額: 利用料(月謝など)の2分の1以内
  • 上限額: 年間 156,000円
  • 対象経費: 純粋な「利用料」のみ(※入会金、教材費、食費などは対象外です)
  • 申請先: 長野市教育委員会事務局 学校教育課 支援担当

年間で最大15万6千円の補助が受けられる可能性があるのは、とても大きいですよね。ただし、この補助金には非常に重要な利用条件があります。次の項目が一番のポイントかもしれません。

※これらの情報は執筆時点のものです。制度は変更される可能性があるため、正確な最新情報は必ず長野市の公式サイトや担当窓口でご確認ください。

補助金利用の前提「就学援助」とは?

ここが最も重要な注意点です。先ほどの長野市のフリースクール補助金は、すべての市民が利用できるわけではありません。

対象となるのは、「長野市就学援助」を受けている(または同等の所得水準である)保護者に限定されています。

「就学援助制度」について

「就学援助」とは、経済的な理由で学校に通うのが難しいご家庭(例:市民税非課税世帯や、児童扶養手当の受給世帯など)に対して、学用品費や給食費などを援助する制度です。

つまり、長野市のフリースクール補助金は、「経済的に困窮している世帯が、不登校という状況に直面した際のセーフティネット」として位置づけられている、ということですね。

ご家庭がこの「就学援助」の対象になるかどうかは、世帯全員の所得額などで決まります。参考までに、長野市が公表している目安(令和7年度)を載せておきますが、あくまで目安です。

世帯人数所得基準額(年間)(参考)収入目安額(年間)
2人約163万円約259万円
3人約215万円約334万円
4人約254万円約386万円
5人約304万円約447万円
6人約343万円約496万円

(注)この表はあくまで目安です。世帯構成やご家族の年齢によって基準額は大きく変動します。

ご自身が対象になるかどうかの正確な情報は、必ず長野市の学校教育課や、在籍している学校にご相談ください。

フリースクールの出席扱いに関するルール

費用と並んで、保護者の方が心配されるのが「出席扱い」の問題です。フリースクールに通った日を、在籍している小・中学校の「出席」として認めてもらえるかどうか。これは内申点など進路にも関わるので重要ですよね。

大原則として、フリースクールに通った日を「出席扱い」にするかどうかの最終的な判断は、フリースクール側ではなく、在籍している学校の校長先生が行います。

長野市のガイドラインでは、校長先生が判断するための目安が示されています。

出席扱いにするための主な要件(目安)

  1. 保護者と在籍校との間に、十分な連携・協力関係が保たれていること。
  2. (原則は公的機関だが)民間のフリースクール等も考慮されること。
  3. その施設に通所し、相談・指導を受けていること。

特に重要なのは1つ目です。保護者の方が在籍校としっかりコミュニケーションを取り続けることが大前提となります。

また、通うフリースクールが「出席扱いに足る適切な施設」だと校長先生に認めてもらう必要もあります。

「適切な施設」と判断される基準(一部)

  • 運営が入会金や授業料が明確で、著しく営利本位でないこと。
  • 体罰などの不適切な指導が行われていないこと。
  • お子様の状況に応じた学習支援や進路の情報提供があること。
  • 学校や家庭と活動報告などで十分な連携が保たれていること。

フリースクールに入会手続きをすれば自動的に出席扱いになるわけではない、という点は、ぜひ覚えておいてください。在籍校との丁寧なすり合わせが不可欠です。

信頼の証?信州型フリースクール認証

先ほどの「出席扱い」の判断で、「どのフリースクールが適切な施設なの?」と迷うことがあるかと思います。

その判断を助けるための一つのが、長野県が令和6年4月から始めた「信州型フリースクール認証制度」です。

これは、長野県が「一定の基準を満たしている」と認めたフリースクールを認証する制度です。私たち保護者にとっては、「信頼できる施設を選ぶための一つの基準」になりますね。

県の認証を受けていることは、在籍校の校長先生に「出席扱い」の相談をする際、その施設が「適切な指導を行っている」ことを示す材料の一つになるかもしれません。

認証の区分

認証には2種類あって、施設の特徴が分かりやすくなっています。

  • 居場所支援型: まずは「居場所」の提供と心理的サポートを主眼とする施設。
  • 学び支援型: 「学習支援」にも重点を置く施設(例:教員免許を持つスタッフがいるなど)。

認証された施設は、県から運営費の補助なども受けられるため、運営が安定し、支援の質が向上することも期待されます。フリースクール選びの際には、この「認証マーク」があるかどうかも、チェックしてみると良いかもしれませんね。

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長野市フリースクールのメリット以外の選択肢

フリースクールは有力な選択肢ですが、すべてではありません。長野市には他にも公的な支援や、様々な特徴を持つ民間の学びの場があります。視野を広げて比較してみましょう。

長野市内の主要フリースクール比較

長野市内や近郊には、本当に色々な特徴を持ったフリースクールがあります。居場所型の、とにかく行ってみることを促すたくさんの仕掛けがあるスクールもあれば、学習型の支援を取り入れるスクール。探究学習に力をいれるスクールなど、運営団体によって、様々です。

このように、学習進学を重視するところ、心理的ケアや探究学習を重視するところなど、様々です。お子様の現在の状態(学習不安なのか、心理的な疲弊なのか)に合わせて、どこが一番合いそうか、ぜひご本人の目で確かめてもらうのが一番ですね。

公的な相談窓口「あのえっと」

民間のフリースクール(有料)を検討する前に、ぜひ活用したいのが、長野市が設けている「無料」の公的な相談窓口です。

それが、こども総合支援センター「あのえっと」です。

不登校、いじめ、発達など、子どもに関するあらゆる相談の第一窓口となっていて、専門の職員さんが対応してくれます。秘密も厳守されるので安心です。

こども総合支援センター「あのえっと」

  • 場所: 長野市役所 第二庁舎2階
  • 相談方法: 電話(フリーダイヤル)、メール、LINE、来所(要予約)
  • 専用フリーダイヤル: 0120-783-041

「何から相談したらいいか分からない」という場合、まずはこちらで現状を整理し、専門家のアドバイスをもらうのが良いと思います。

公的な居場所「教育支援センター」

「あのえっと」が「相談」の窓口だとしたら、こちらは公的な「居場所」です。

長野市教育支援センターは、長野市教育委員会が設置した、学校以外の公的な学びの場・居場所です。

学校復帰だけを目的とせず、社会的自立に向けた支援も行っています。もちろん公的機関なので、利用は無料です。民間のフリースクールとの違い(費用面、目的)を理解した上で、こちらも選択肢に入れてみると良いかもしれません。

NPOによる無料支援の活用

公的機関以外にも、NPO法人が無料または安価で提供している支援もあります。

例えば「NPO法人 長野県子どもサポートセンター」という団体は、長野市を含む北信地域でも活動されています。

  • 無料の個別相談: 子育て全般や不登校に関する専門的な相談。
  • フリースペース(居場所提供): 子どもたちが過ごせる無料の居場所。
  • なんでも語る会: 保護者同士が悩みを共有できる場。

経済的な負担が発生する民間のフリースクールを本格的に検討する前に、こうした公的機関やNPOの無料相談・居場所体験を活用し、情報を集めるのは非常に賢明なステップだと思います。

長野市フリースクールのメリットを再考する

ここまで、長野市のフリースクールに関するメリットやデメリット、費用や補助金、出席扱いのルール、そして公的な支援まで、幅広く見てきました。

「長野市 フリースクール メリット」と検索された方が、今一番大切にしたいことは何でしょうか。お子様にとっての「安心できる居場所」でしょうか、それとも「学習の遅れを取り戻すこと」でしょうか。

フリースクールには様々なタイプがありますが、もし「居場所」としての機能だけでなく、「学習支援」やその先の「進学」も視野に入れたフリースクールをお探しなら、私たち長野日大ラボフリースクールも、その選択肢の一つとして知っていただけると嬉しいです。

私たちは、日本大学の付属校として培ってきた教育ノウハウを活かし、学習塾も併設しています。そのため、お子様一人ひとりの学習ペースに合わせた個別のサポートや、その先の進路に関するご相談にも強みを持っています。

長野日大ラボフリースクールは、安心できる居場所の提供はもちろん、学習塾のノウハウを活かした学びのサポートや進路相談も行っています。ご興味があれば、ぜひ一度、私たちのフリースクールの様子を見に来てください。

→ 長野日大ラボのフリースクールについて詳しく見る

もちろん、私たちも含め、どのフリースクールが最適かは、お子様との相性が全てです。

この記事で得た情報を元に、ぜひいくつかの施設を実際に見学してみてください。そして、最終的な判断は、お子様ご本人の気持ちを一番に尊重し、相談した上で決定していただけますと幸いです。

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