11月22日(金)に、東京社会見学に行ってきました。国会議事堂、最高裁判所、警視庁、国土交通省の4か所を見学し、多くのことを学ぶことができました。
13時に予定していた国会議事堂の見学でしたが、その時刻には衆議院本会議が入り、急遽、国会議事堂を午前中に見学することになりました。
国会議事堂に入ると、建物のスケールの大きさやとても高価な壁や立派な絨毯などに身が引き締まりました。見学中は、衆議院員篠原孝さんの秘書の岡本さんに説明していただきました。まず、「国会は、簡単に言うとみんなの生活と関わり合うルールを決めるところ。」「例えば、蛇口をひねると水が出る。そして、水道水から伝染病にならないように塩素を一定の割合にすることを決めたのも国会なんだよ。」と、とてもわかりやすく教えていただきました。また、「国会議事堂の建物は、ほぼ日本製・日本産のもので出ているので、今後同じ建物は建てることができない。現在のお金で言うと、およそ5兆円の価値がある。」と教えていただいたときは、子どもたちはとても驚いた顔をしていました。建物の中を見学していくと、本会議場や
御休所(天皇陛下がお休みになるところ)などを見て回りました。普段テレビで見る答弁が行われている場所を実際に見て、空気を肌で感じることができました。御休所はとても豪華な部屋で、金で作られた時計などは目を引くものがありました。国会議事堂を出た後に、篠原孝さんご本人とお会いしました。篠原さんからは「大人になると選挙をすることができる。選挙、政治に興味を持ってほしい。」とおっしゃっていました。
その後、議員食堂に移動し、昼食をとりました。
次の見学場所である最高裁判所に徒歩で移動していた時、ハンマー投げ金メダリストの室伏広治さんにたまたま会うことができました。多くの子と握手をしてくれたり、「どこから来たの?」と話しかけたりしてくれました。とっても格好良かったです。
最高裁判所は、建物が見えるといかにも憲法の番人らしく、厳かな空気が漂っていました。中に入ると、さらに緊張感が高まりました。裁判所は、普段はあまり関わりがない場所ですが、何か問題が起こったとき、その問題を解決してくれることを知り、私たちの暮らしにとって大切な役割を果たしていることを学びました。一番重要な裁判を行う大法廷に入ると、吹き抜けの天井の高さに驚き、慎重に審議を行おうとしていることを感じました。大法廷の前後にかけられている太陽と月のタペストリーに込められている意味や森の中をイメージして作られていると聞き、なるほどと納得していました。ちなみに、大法廷は年間5回程度しか使用しないらしいです。
警視庁では、通信指令センターの見学をしました。ここでは、リアルタイムで電話の対応している様子を見ることができました。その部屋の中にある110番受理台にはランプがあります。そのランプが緑色に点灯すると電話対応していることを意味し、赤色に変わると緊急を要することの意味を示します。見学中、赤色が点灯すると子どもたちが「あ、赤色になった。」と、注目していました。東京都は、立川市にも通信指令センターがあるそうですが、約18秒に1回の割合で電話がかかってくるそうです。
最後に、国土交通省を見学しました。ここでは、国土交通省の建物見学ではなく、国会前庭北地区憲政記念館構内に移動して日本水準原点と国土交通省の仕事について教えていただきました。日本の標高は、東京湾の平均海面が基準としていますが、海だと干満などによって変わってしまうため、陸上で基準となる測地点と標高が定められている基準がここになります。でも、関東大震災で86mmや東日本大震災で24mmと沈下し、基準が変わったそうです。こんなところでも地震の恐ろしさを感じました。日本水準原点の中を特別に開けていただき、中を見るだけではなく中に入ることもできました。
今回の見学を通して、実際に見たり説明をしていただいたりと、教科書ではわからないことをたくさん学べたと思います。もしかしたら、今回が最初で最後の行く場所だったかもしれません。4か所という、盛り沢山でしたが、すべて歩いて移動できるというのも、日本の政治の中心地であると感じられたのではないでしょうか。